いわき市地域防災交流センター
久之浜・大久ふれあい館
福島県いわき市久之浜町久之浜字中町32
市の支所であり、公民館であり、津波避難ビル。
いわき市地域防災交流センター久之浜・大久ふれあい館は、平常時はいわき市の支所として行政サービスを提供するとともに、公民館として住民がサークル活動等で利用しています。久之浜・大久地区の沿岸部はもともと漁師町で、海岸の近くまで住宅が密集し、車が通れないような小道でつながった住民同士のコミュニティがあった地域です。震災時には地震や津波に加え、火災が発生し69名もの方々が犠牲となりました。さらに、原発事故により、いわき市内で唯一全住民に自主避難が要請されたエリアでもあります。その後、防災緑地等が整備されましたが、この施設がある場所は現在も津波浸水予定地域。そこで、住民等が一時もしくは緊急避難・退避できる津波避難ビルとして建設され、屋上が津波発生時の避難場所となっています。24時間入れるように1階に2か所蹴破り戸を設け、260人が3日間過ごせる食品等を備蓄する等、近隣住民の生命を守ることを第一に整備されています。
避難所での苦い経験を、物心両面から生かす。
この施設の2階にあるのが「久之浜・大久防災まちづくり資料室」です。甚大な被害を受けた久之浜・大久地区の震災の経験と記憶、教訓を次の世代につなげ、防災意識を高めることを目的に設置されました。館内は大きく2つのエリアに分かれ、向かって左側が東日本大震災の概況、右側が久之浜・大久地区の被害等について紹介しています。目を引くのが右側奥にある避難所のレプリカ。薄いシートの上に無造作に置かれた毛布や衣類、段ボールの山。着の身着のまま避難した住民が支援物資に囲まれ、プライベートのない空間で不安に過ごした日々をリアルに感じられます。そうした苦い経験から、この施設の2階にある和室を災害時の待機スペースとし、畳敷きの空間を木の戸で複数に仕切れる構造になっています。教訓にしているのはハード面だけではありません。建物の名称に「交流」「ふれあい」とあるのは、公民館でもある当施設を中心に住民の交流が盛んとなり、心のつながりを再生する狙いもあります。この施設には、震災の教訓が物心両面から生かされ、住民の生命を守り続けています。
この施設でわかること
いわき市地域防災交流センター久之浜・大久ふれあい館は、市の支所として、公民館として、住民が日常的に利用する施設でありながら、震災伝承施設、そして、津波避難ビルでもあります。2階にある「久之浜・大久防災まちづくり資料室」では、映像やパネル展示、避難所のレプリカ等を通じて、久之浜・大久地区の震災の経験・記憶・教訓を次の世代に伝承。また、津波避難ビルとして、実際の避難活動にも教訓が生かされています。
この施設でできること
- パネル展示の見学
- 映像鑑賞
- 避難所の生活を体感
館内案内
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パネル展示
69名が犠牲となった久之浜・大久地区の津波被害、その後発生した火災の状況などを写真や映像で紹介しています。震災時の様子からその後の街の姿を見ることができます。
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避難所のレプリカ
避難所のレプリカから、久之浜・大久地区の人々の避難生活の不便さや不安、憤りなどをリアルに感じられます。そこから防災への備えの重要性について考えることができます。
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ハザードマップ
久之浜・大久地区のハザ一ドマップの展示を通じて、今後の災害への備えを考えることができます。
市民が撮影した当時の写真などもアーカイブし、自由に閲覧ができるようになっています。
施設概要・アクセス
施設名 | いわき市地域防災交流センター久之浜・大久ふれあい館 |
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住所 |
〒 979-0333 福島県いわき市久之浜町久之浜字中町32 Google Map |
問い合わせ先 | 0246-82-2165 |
開館時間 | 8:30〜17:15 |
休館日 | 土・日曜、祝日、12月29日~1月3日 |
料金 | 入場無料 |
アクセス |
【お車でお越しの方】 いわき四倉ICから約11分 【電車でお越しの方】 JR久ノ浜駅から車約2分 |
駐車場 | あり(25台) |
公式HP | https://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1456881595229/index.html |
その他 |